d+bアーキテクチャー
光る設計力、繊細なディテールを実現する施工力。
design & buildが叶える、自然と融合したシンプルな美。
大阪市中央区にスタジオを構える、d+b(ディー・アンド・ビー)アーキテクチャーさんのご紹介です。
木内社長は、人気テレビ番組『大改造!!劇的ビフォーアフター』では「住風景の俳人」として取り上げられている匠です。
4度出演させていただきました。
スケジュールはかなりタイトですが、嘘のない番組ですし、やりがいのある企画でした。
その時のお客様とは、今でもお付き合いがあります。
ああいったリフォームを多く手掛けられているのですか。
改修は一部で、新築の注文住宅を中心にやっています。
私は学校を卒業後、ゼネコンで設計に携わりました。
経験を積んでいく中で、住宅の仕事に魅力を感じ、独立して建築事務所を立ち上げました。
しかし、いざ設計の仕事をやってみると不便ではがゆいものでした。
見積りがないと住宅ローンすら組めないのです。
施工者がいなければ資金計画の提案もできないということです。
規模の大きなものなら設計との分業もいいけど、私がやりたかった住宅規模の仕事なら、施工を一緒にやった方がメリットが大きいのではないかと考えました。
折しも、工務店をやっていた父が引退を考えていたこともあり、後を継ぐ形で「デザイン&ビルド」を掲げる会社を作りました。
それが「d+bアーキテクチャー」へと続いています。
「工務店」というと工事ばかりやっているイメージがあったので、「デザイン&ビルド」としました。
日本の住宅建築は、棟梁、大工から始まっています。設計と施工は一体でした。
明治に入ってから建築技師が入ってきて分業化されましたが、最近またアーキテクトビルダーが増えています。
住宅ではありませんが、最近話題になった新国立競技場もデザイン&ビルドですよね。
デザイン&ビルドには、責任の所在を明確にできるというメリットもあります。
これは設計に無理があるからだ。施工がずさんだから起きたことだ。
そういった無意味な対立を避け、すべてうちの責任においてお話ができます。
d+bアーキテクチャーさんの家づくりとは?
設計にあたって、まずは敷地・環境を活かすことを考えます。
自然を取り入れて、それを際立たせるためには、建物はシンプルであるべきです。
窓から差し込んでくる光の背景が雑然としていると、自然の魅力を感じられません。
うちのコンセプトは「佇まいまで、シンプルに。」です。
本物の素材をシンプルに使う。ただし、そんなにストイックにはならない。
価値観を追求していくとシンプルにたどり着きました。
ヒアリングの際、お客様にする最初の質問は、「理想の1日があるとしたら、どういう風に過ごしますか」というものです。
そこから始まるお客様の多くの意見、価値観をシンプルに落とし込んで、理想の家づくりを行います。
他社にない特徴は?
やはり設計力は大きな武器です。
常に意識してエネルギーを注ぎ込んでいる部分でもあります。
設計力で選んでくださるお客様もいますし、施工まで総合的にやっていて安心だと言ってくださるお客様もいます。
今回「おーい!木の家」というキャッチフレーズですが、木造だけにこだわっていないこともうちの特徴かもしれません。
RCや鉄骨の住宅もどんどんやっていきたい。
RC、鉄骨、木造、それぞれの良さがあることを知ってほしいです。
里山住宅博に出展された理由は?
3つの理由があります。
一つ目の理由は、モデルハウスを持つことで、うちの仕事を見ていただきたかった。
そして、注文住宅だとなかなか進めることのできない「標準化」を加速させたかった。
標準化することにより、職人の手間を減らし、コストを下げることができる。
工程が標準化されると、スタッフの技術やスピードが上がり、品質もアップします。
3つ目の理由は、町を作ることに興味があったからです。
里山住宅博は工務店による町づくりのスタート地点です。
町を作ることにより、配置計画の工夫などで各戸が有利になる。
駐車スペースを外にとって、歩行者のための小道を通すようなこともできる。
うちは外構の計画まで必ず自社でやります。
今回の統一された外構コードにより、外構の手法が増え、とても喜んでいます。
里山風景を取り込みつつ、レイヤー状に境界を連続させてゆく。
美しい風景を隔てずに、つながってゆく場所。
今回の建物についておしえてください。
北側の美しい景色をいかに取り込むか。北側に開くことを意識しました。
内と外の境界をうまく操作していくというプランです。
美しい風景を隔てずに、「つながって行く」場所を目指しています。
リビングやダイニングから2方向に抜ける眺望。
デッキテラス、芝テラスと連続する中で里山へとつながります。
道路側も玄関から連続した軒下の土間テラスが外へのつながりを作り出します。
外部だけど内部のような空間。ご近所さんとの接点。
周囲の風景を取り込みつつ、レイヤー状に境界を連続させています。
うちの住宅設計は、パッシブを拠り所にしています。
光を取り入れる、あるいは遮る。
構造により、広い空間を実現し、断熱をほどこし、室内空間を快適に保つ。
2階のグレーチングの床を通って、階段から下に流れて行く光の美しさにも注目していただきたい。
仕上げは木にこだわります。
風合い、足触り……、直接触れる温もりや暖かさを重視しています。無垢材も使います。
モデルハウスだからこその挑戦もあります。
快適さと経済性を併せ持つ床下エアコン。
注文住宅ではキッチンは対面型が多いですが、壁付きも優れていると考えています。
また、トイレは一箇所でいいのでは。
一緒にお仕事をする職人さんについておしえてください。
先代から付き合いのある職人が多いですが、頑固な方ほどフレンドリーという印象があります。
うちは細かい造作も多いので、詳細図を書いて大工と検討することもしょっちゅうです。
若い職人は、「え? こんなんやるの?」と戸惑うことも多いですね。
いつもしっかりと納めてくれるベテランの技術はさすがです。
ご来場者にメッセージをお願いします。
住宅は、部分部分のイメージを積み重ねていっても、最終的に良いものにはなりません。
専門家の意見に柔軟に耳を傾け、我々と一緒に自然を取り込んだシンプルな住宅を実現しませんか。
代表取締役 木内 一徳 さん
設計部 角南 公淑 さん
にお話を伺いました。
設計する上で、現場がどれだけ大切かをうかがい知ることのできた取材でした。
その印象と造られる建物はなんとなく一致しなかったけれど、デザインする頑固さを知り納得。里山モデルは、普通なのに新しい提案が随所に。
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会社名
d+bアーキテクチャー株式会社
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所在地
〒596-0003
大阪府岸和田市中井町1-9-1 -
フリーダイヤル
0120-952-941
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電話
072-445-8656
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FAX
06-6245-4692
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E-mail
info@d-b.co.jp
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ウェブサイト
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代表取締役
木内 一徳
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沿革
1999年 設計事務所設立 2001年 有限会社木内建築デザイン&ビルド 代表取締役に就任 2006年 d&bアーキテクチャー株式会社に改称 designとbuildは一体であるべき。シンプルかつコンパクトで大きな広がりの建築を生み出す。