日置建設
日置建設

10年前からブログでの発信を欠かさない代表の日置さん
10年前からブログでの発信を欠かさない代表の日置さん

空気環境・温熱環境を重視した快適で健康になれる住宅づくり。
里山の規格住宅に日置建設の魂を込める。

兵庫県明石市に事務所を構える、日置建設さんのご紹介です。
里山住宅博では、理事のお一人でもあります。

私は「京阪神木造住宅協議会」の会長を務めています。
里山住宅博の声がかかった時、弊社は遠いのでお断りしました。
明石から遠いので、モデルハウスとして使うことも難しいなと考えたのです。
しかし、面白い企画なので協議会の会員にオススメしていました。

勧めてる本人が何で参加せえへんの? という声が高まってきたこともあったのですが、ちょうど取り扱いを始めようとしていた「暮らしを提案できる規格住宅」があり、価格を抑えた家を造ることができそうだったので、最終的には参加することを決めました。

5年前、施工エリアは車で45分以内の範囲に絞りました。
アフターメンテナンスのことも考えると、遠いと経費がかかりますし、急いで行っても遅いなあと言われてしまう。
結果的に、遅くて高いということになる。

範囲を絞ると、遠方からの問い合わせはほとんどなくなりましたが、近くのお客様が増えました。
建築中の現場に看板が出ると、「ああ、あそこでやってたね」なんて声をかけてくれる。
地域を絞ったことで地元の仕事が増えました。

神戸市北区・三田市は、インターから10〜15分位までの範囲で対応しようと考えています。
ご要望が多いようでしたら、営業所などの新しい起点も今後は検討してまいります。

設計の目線を持ってお客様対応ができる戸田さん
設計の目線を持ってお客様対応ができる戸田さん

日置建設さんは、どんな家をつくっているのですか。

弊社のコンセプトは「健康住宅」です。
私自身がアトピー性皮膚炎に苦しんだ経験も踏まえ、快適で健康な暮らしができる家づくりを行っています。

私は大学卒業後、大手建設会社に入社し、マンションや事務所建築の施工管理をしていました。
時はまさにバブル全盛期で、昼夜を問わず仕事に明け暮れる日々の中、アトピーはますます悪化しました。
弊社に入社してからも、私の子どももアトピーに苦しんでいたこともあり、一級建築士としてできることは、「地域の方々に快適で健康な暮らしを提供し続ける」ことだと思い、戸建て住宅を中心に取り組み始めました。

健康な暮らしができる家づくりに必要なものとして、まずは素材があります。
こだわって値段が高くなるのではお客様のためにならない。
良い素材をできるだけ安く手に入れることを重視しています。

素材の他に、空気環境も大切です。
家というのは、中に入ると「におい」を感じます。

空気が違うな、ということは感覚として分かります。
アトピーの方は特に敏感です。
ホルムアルデヒドなどを使った家具があるのか、シンナー系の素材を使ったのか、化学物質の「におい」を感じるのです。

あるメーカーの展示場に入ると、目がチカチカして15分も中にいられなかったというお客様もいらっしゃいます。
アトピーである私には、本当によく分かる話です。

温熱環境も、健康な住宅には欠かせない要素です。
冬に寒い思いをして、風邪をひいてしまう。
住宅内の温度差はヒートショックを招き危険です。

素材に始まり、空気環境・温熱環境を整えた上で、さらに環境を考えていきます。

日置建設では、1985年のエネルギー消費量に戻そうという運動『Forward to 1985 energy life』に賛同し、参加しています。
1985年に比べて、家庭で消費する電力量は倍になっています。
性能を上げて、ランニングコストを落とすことが、今の住宅には可能です。

簡単な例としては、LED電球と白熱電球。
初期投資はかかりますが、ランニングコスト、エネルギー消費量は格段に抑えられます。
快適な暮らしをしながら、コストを削減したい。

粗悪な住宅をつくって30年で建て替える。
寒いのをただただ我慢する。
デザイン性を強化して消費エネルギー量が増える。
そういったことは本末転倒です。

技術的に優れたものを導入して、商品自体も良いものにしていきたい。

「暖かくて涼しい家」は、ずーっと住んでいて快適です。
この家でよかったねと喜んでもらえるのはここです。
断熱・気密のこだわりは、引渡し後のお客様満足に直結しています。

高性能な住宅を使いこなせないお客様へのフォローやアドバイスも行っています。
冷暖房の使い方などで、エネルギー消費量は大きく異なります。
暖房、冷房しながら、エネルギー消費量を1/2に持っていきたい。

建ててから、お客様がどう暮らされているか、2年半毎にスタッフが住宅メンテナンス点検にもおうかがいし、アドバイスなどをさせていただいています。

里山の『風・音・光』に注目しました。
住まい手との距離が近い住宅。

新しい挑戦、規格住宅の設計を任されている谷口さん
新しい挑戦、規格住宅の設計を任されている谷口さん

今回の建物についておしえてください。

コンセプトは、「里山を満喫できる暮らしができる家」です。
抽選の結果、北も東も里山があり、特に東は桜並木という最高の場所を得ることができました。

1階東側のウッドデッキでは、外での食事を楽しみながら、お花見やお月見を楽しむことができます。
北側のウッドデッキでは、森林からの涼しい風を感じながら、北側の優しい光で読書をしたり、深まる夜にワインを楽しむなんて最高です。
2階東側のバルコニーでは、眼下に広がる里山の景色をゆったりと楽しみ、風・音・光を満喫できる場所となります。
冬は床下エアコン、夏はロフトにあるエアコンを上手に使いながら、快適な住まいを実現できます。

今回は、新しい取り組みとして、規格住宅を建てます。
弊社の健康住宅は「HKハウス」と呼んでいるのですが、明確な方針のもとやっているので、どうしても価格が高くなってしまいます。
かといって、性能を落としてまでお売りすることはいたしません。
日置建設を気に入っていただいても、弊社で建てることができないお客様がいらっしゃったのです。その解決策として、今回採用した規格住宅にたどり着きました。

規格住宅というと、全く同じクローンのような建物が建つイメージがあるかもしれませんが、弊社が採用した規格住宅は違います。
自由度が高く、自然素材を入れることができるし、基本性能が高く、価格もHKハウスより抑えることができます。

仕上げ関係も全部弊社で決められるので、暮らしのこだわりを盛り込むことができます。
メーカーにお任せで作ると、お客様と家との距離が遠くなってしまいます。
自分で手を入れてはいけないような感覚を持たれます。
工務店の魅力は、一緒に家づくりができるところにあります。
手が届く範囲に家を置いておくこと。家が好きになること。

規格住宅はお客様との距離が開きがちですが、この規格住宅はその距離をグッと詰めることができ、工務店の魅力を損ないません。

一緒に家をつくる職人さんについておしえてください。

HK協力会という協力業者会があって、決まった職人さんたちと仕事をしています。
もう10年来のお付き合いになります。

弊社の施工のこともよくわかってるし、いつ頼んでも気持ち良く対応してくれます。
仕事を切らさないことが弊社の使命だなと思っています。

弊社は全棟気密測定をやって、C値0.5以下の数値を義務付けています。
数字で結果が出るから、施工技術が必要ですし、手も抜けない。
でも、毎回きちっとあげてきますし、性能を上げるように納まりの提案などもたくさんしてくれます。

弊社はお客様にも鍵の番号は教えていて、いつでも現場に来て声をかけてくださいねと言っています。
こまめにお茶を出してくれるお客様がいて、喜んだ大工さんが端材でクリスマスツリーを作ってプレゼントしたなんてこともありました。

引き渡し式には、大工さんにも参加してもらっています。引き渡しの感動を共有して、大工さんのやりがいも増すんです。

これからの工務店についてどうお考えですか。

自社の取り組みなどを「話すと盗まれる」と言って、工務店同士の情報交換を拒んでいた風潮が変わってきています。
協議会でも、決算書まで見せ合いながら、営業のフォローの仕方まで公開して、お互いに強い会社にしていこうとする流れが生まれてきています。

コンプライアンス問題、マイナンバーの管理、中小の工務店には激しい逆風です。
こんなご時世だからこそ、就業規則を整備し、経常利益をきっちりとあげて財務的にもしっかりとした、筋肉質の安定した会社をつくる必要があります。
社会情勢に左右されず長く持続することで、社員を守ることができます。

そして、地域で必要とされる工務店となるのです。


代表取締役社長 日置 尚文 さん
設計営業 戸田 輝 さん
設計 谷口 弘樹 さん
にお話を伺いました。

工務店の未来を考える姿がたくましく映りました。

継続の大切さを改めて気づかされた日置社長のお話。
基本的な機能や性能を搭載した規格住宅に、自由性を与え暮らしをプラスして、お客様の色に変える提案は、ここ里山モデルから始まります。
  • 会社名

    日置建設株式会社

  • 所在地

    〒674-0064
    兵庫県明石市大久保町江井島1748-2
    map-hioki

  • 電話

    078-936-4320

  • FAX

    078-936-4341

  • E-mail

    na@k-hioki.com

  • ウェブサイト

    http://www.k-hioki.com
    http://www.inspection-hioki.com
    http://www.k-hioki.com/lsplus-h/

  • 代表取締役

    日置 尚文

  • 沿革
    1970年 創業
    1992年 兵庫県知事一般建築工業登録
    1994年 日置建設株式会社一級建築事務所登録
    1995年 兵庫県知事一般土木工事業登録
    2000年 兵庫県知事特定建築業・土木工事業登録
    2005年 代表取締役に日置尚文が就任

    自らのアトピーの経験から生み出した、自然素材の健康住宅

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