天窓は子供だって開けられる、の巻。
空を招いて、雲をつかまえよう
里山の同居人
15号地 大塚工務店
出展工務店ブログ 2016年08月16日
それでは突然ですがここで、里山メンバーを紹介します。他にもたくさん居ますが、昨日お庭で出会ったみなさんです。
↓まずは百合さんです。夕立に濡れて艶っぽいですが、野生の力強いお花です。ワイルドだろ〜
↓雨がえるさんです。育ち盛りの苗木で木登りの練習中。緑色なのでよく見ないと気付きません…
↓ちょうちょさんです。昨日であったのは、小さな黄色い蝶々。よく目立つから町長さんに任命します。
↓バッタさんです。普段は緑に紛れて気付かないけど、木の玄関ドアの隅でかくれんぼしていたので、逆に見つかっちゃいました。
↓飛行機雲さんです。煙突さんより長〜いです。
↓夜は風に揺られて生垣の植物たちのダンスが、壁に映ります。
以上、またのご紹介をお楽しみに〜
小さな玉ねぎの下で
15号地 大塚工務店
出展工務店ブログ 2016年08月13日
軒の下に光るタマネギ、言いかえると、縁の上に光るタマネギは真鍮製で、少し赤くて、時折鈍く光ります。
ピンクゴールドというこの色は、赤い瓦屋根に良く似合うでしょう。
軒下に干す玉葱と同じように、淡路の瓦を葺いた屋根の下に、オニオンという名前の風鈴を吊るしています。
はい、笑うところですよ
玉葱は淡路島の名産ですが、オニオンは富山県高岡でつくられた逸品。
往時の加賀藩により奨励された鋳物をつくる技。それはのちに高岡銅器として名を馳せた鋳造技術は今に伝わり、洗練された意匠と共に愛されています。
素材となる真鍮(しんちゅう)は、銅と亜鉛の合金で、経年変化により酸化して少しずつ枯れた色合いになり、独特の深い味わいが出る素材。
昔から建築金物や家具金物など、様々な分野で使用されてきました。
また、素材の持つ風合いが柔らかく、光沢も優雅で、美術工芸品や仏具等の素材としても長い歴史があります。
アルミやステンレスの代わりに、敢えて年をとる金属として、真鍮の金物を良く用います。外に板を張る時の釘、手が触れる引手、照明…木の家の設えとして、真鍮の素朴な美しさは、艶消しの室内に良く映えます。
風鈴は、雨の当たらない外にあります。屋根のかかった縁側の上に。
他の外壁より、少しへっこんだ所にある屋根のある外。近頃はインナーテラスとかインナーデッキとか呼ばれる、中でもない、外でもないここを、住む人にとって大切な場所として、積極的に提案しています。
四季を愛でる日本人の暮らしぶりにとても馴染むこの場所は、その家の風や光の入口でもあります。谷あいの里山に面した北に開いた窓、その側に沿えられた縁側からは、今日も涼風が吹き上げてきます。
作図するとき、ヌレエンとかくこの広い縁側ですが、実はちゃんと屋根があるので濡れない外だったりします。
里山と話したくなったら、南側の照り返しを避けて、ここで佇んでみよう。鳴るかならないか、風と鈴のお相撲を眺めながら、風の勝ちどきに耳を傾けるのも中々でしょう。
そう、小さなタマネギの下で。
15号地、大塚工務店です。
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里山は笑っているか
15号地 大塚工務店
出展工務店ブログ 2016年08月04日
「言葉だけでない、本当の里山付住宅。 見て選んで、そこに暮らせます。」
本当の里山付住宅ってなんだろう。
それはきっと、里山だけでもいけない、庭だけでもいけない。まちとの接点を緑で造景し、つないでいくことからはじめよう。
そんな理念を実現すべく、指導的立場にいてくれたのは、緑の設計家の田瀬さんと林さん。後ろ姿は、仕事人としか例えようがない、えもいわれぬ静かでしかし熱いオーラに満ちていて。
それを統括して大地におとしこんだ廣瀬誉という男がいる。毎日のようにこの緑の街区つくりの現場に足を運び、雨の日は傘もささずにカッパを濡らし、照る日には汗で全身を濡らしていた。もはや、Mr.ナリフリカマワヌである。
おかげで、寝そべっても痛くないフサフサの芝生のテラスもできた。水盤を優雅に泳ぐカエルを感慨深げに見る、先生ふたりの姿が印象的である。
真っ黒に日焼けしたホマレは工務店ブログをリードして、荒削りだがしかし、アイレベルで、時に立て続けに、まちの変わりようを伝えつづけた。きっと、現場で今日おこったこと、今起きている変化を伝えずにはいられなかったんだろうと推測する。
これまで、工務店は広報が苦手だった。ものつくりは得意でも、伝えるのがヘタクソなのである。
ヘタクソでもいいから、伝えてよ。その方が想いが伝わるよ。そんなOBの住まい手さんたちに支えられ、後押しされて、木の家群をつくり里山を再生するプロセスを、里山住宅博と題して伝えることにした。僕らにしかできない仕事をしよう、をテーマに。
だから、三世代において住み継がれる、緑いっぱいの百年集落を、真剣につくりあげようとする私たちの実践の肝は、ホマレが率いた緑の街区形成の現場にあった。(15号地にて、林さんと緑の役割と方向性を確認する大塚/写真提供:廣瀬誉)
暑さのピークを迎える今、一旦の小休止を迎える緑の街区つくり。
今日も、各戸の担い手は、これを引き継ぎ、愛をもって緑を養生している。芝目を正し、小石を拾い、高木の鉢を守る。日が暮れる頃には皆が緑に水をやる。隣地境界となる生垣はなおさら、丁寧に。水をあげれないときは、誰かがかわりにそれをやる。
そんな風に、会期中の緑を皆で守る。秋になれば、成長の軌道にのるであろう苗木たちを枯らさないように。たとえば、垣根越しにお隣同士がちょっと世間話、そんな希望的観測もあるけれど、後は緑の成長に委ねよう。
住む人が笑えば、里山も笑う。
里山が笑えば、住む人も笑う。
そう、里山は木の家の同居人であり、
住む人は里山の居候である。
そしてこの夏、ホマレは人生最愛の伴侶を迎え入れたのだった。
里山も満面の笑顔で、ようやったなあと背中をたたいている。
めでたし、めでたし。
夏だけど、夏だから。
15号地 大塚工務店
出展工務店ブログ 2016年08月02日
長かった梅雨、よく降った雨のおかげで、芝は定着し、苗木の背はピンと張りました。雑草も伸びたのはご愛嬌。在来自生の緑を活かすため、草刈り大会も行いました。(写真は街区工事リーダー廣瀬誉くん撮影)
降りしきる雨の季節の庭つくり、造園の職方には、大変な苦労を強いました。お陰様で、緑いっぱいの街区が形になりつつあります。
もちろん、その完成形は住まい手が決まり、集落となり、新しく植えた果樹五木の恵みを被るには、桃栗三年柿八年は少なくともいるわけで。
それでも。
切妻屋根の棟瓦には野鳥が止まり、背丈の伸びた芝生のテラスには雨蛙がかくれんぼ。子供たちが「みぃつけた!」とあやしたとたん、水盤にジャンプ!スイスイ泳ぐその速さは、リオオリンピックの水泳選手みたい。その様子に目を丸くするのは、街の子供たち。
暑さを逃れて、軒下の縁台に腰をおろせば、塩辛とんぼが四つの羽根を巧みに操って、一旦停止で「こんにちは」一筋の青は、空に抜けていきました。
何故でしょう。街なかのように蝉の合唱は耳に残りません。里山の蝉たちは幾分穏やかなのか、はたまた多様な生態系が過剰な発生を避けているのか。そんなどこか懐かしい蝉の声も含めて、ここには耳障りな音は何もありません。
昼下がり、西陽がさす頃、私達が里山と呼ぶ向こうの谷から、涼風が吹き上げてきます。北と南、家に居て対の窓をあければ、涼むのに機械はいりません。ここ里山の夏ばかりは、太陽も北風の涼には敵わないのです。深い屋根がつくる軒に佇む、日本の夏。
夕刻、あたりに帳が下りる頃、少し遠くにひぐらしの声が心地よく響いて。
夜、蛙の唄に交じって、キリギリスが音を重ねます。
あれ松虫が鳴いている
ちんちろ ちんちろ ちんちろりん…
童謡むしの声に謳われるような秋の夜長が今からたのしみ、たのしみ…
写真は草刈大会のリーダー、造園家の田瀬さん。ロマンスグレーの長髪をなびかせ、帽子と首の手ぬぐいがトレードマーク。
そうそう、大塚も手ぬぐいを愛していまして、15号地では、注染で有名な「にじゆら」さんとコラボした、暖簾をかけます。乞うご期待!
書を捨てよ、里山に出向こう
15号地 大塚工務店
出展工務店ブログ 2016年08月01日
神戸電子専門学校の皆さんが、里山住宅博のまちびらきを聞きつけて、快晴の里山に課外授業に訪れてくれたのは、梅雨の明けた頃だったでしょうか。
「電子専門学校という名前ですが、電子だけではありません」地元関西のテレビCMでおなじみのセリフですが、実際に建築を学ぶ皆さんがたくさん来られました 笑。
建築インテリアデザイン学科の学生120名、当日は設計事務所や工務店の方もたくさん来られてたので、会場はお祭りみたいでしたね。
「現場力」というものがあるとすれば、本来それ仕事を実践しながら、トライ&エラーを繰り返し学ぶ力。ただ、一点生産の建築において、エラーは許されません。
ゆえにそれを学ぶことは、学生さんにとってとても大切なこと。
この時の様子を、先生が記事にしてくれています。当店15号地も、貴重な工事中の見学がかなったと、多くを割いて頂いてます。
里山住宅博では、プロアマ問わず同じ志を持つ建築関係の方向けの視察受け入れと勉強会を行っています。
6月の住宅博スタート時を皮切りに、今日まで、既に大きいものでは3度4度とおもてなしをしました。各会共200名、300名と、予想を上回る動員に、注目の高さを知り、気を引き締めているところです。
なかでも、先だっての、神戸電子専門学校の若い皆さんに、少しでもその魅力が伝わり、次代の担い手を育むきっかけになれば幸いです。
↑お向いの吉住工務店さんでの講話。食堂を中心に大きな居間は暮らしのイメージも膨らみます。
↑ヴァンガードハウスご見学の様子。こう大人数になると、自ずと居間の掃き出し窓から入る形になりますね。
これこそが、開かれた里山百年街区の真骨頂。ハレの日にも対応できるオープンな設えは頼もしいです。↓
籠を編む人
15号地 大塚工務店
出展工務店ブログ 2016年07月20日
里山の現場には、鉄のかごを編む職人さんがいます。ブロックを積むということ、以外の方法で境界を形作っています。
錆びない特殊なメッキを施された網籠は、土留めになり、階段になり、芝生のテラスになります。自らに蔦をからませ、数年経てば、緑の塊に。籠は見えなくなります。
ひとりの造園家とひとつの造園屋さんが、全ての街区を担うことで、統一感のある街並が出来上がります。といっても、街区によって、工夫は様々。15号地も待望の街区工事の順番が回ってきました。私たちがアースワークと呼ぶ、ココにしかない緑の下地、それらを見比べるなんて、ここでしかできない密かな愉しみかもしれません。
15号地、大塚工務店です。
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木の家を土と石で仕上げる
15号地 大塚工務店
出展工務店ブログ 2016年07月15日
家具こそ大工が造り付ける
15号地 大塚工務店
出展工務店ブログ 2016年07月15日
夏の主役あらわる
15号地 大塚工務店
出展工務店ブログ 2016年07月04日
七月に入って、暑い夏日がつづきますね。皆様、冷房で夏風邪をひかないようご自愛ください。
さて、風鈴や水の音など、耳から届く涼はひとときの風流。風の日は、里山から吹き上げる、きまぐれな風が鳴らす鈴の音を聴きにきてください。
にわか雨が大屋根を流れる音、夕立が庭の芝を打つ音、集めた雨が鎖樋をつたう音。雨の日は、雨を愉しみにきてください。
晴れた日はどうぞ、お気に入りの木陰や軒下を見付けて、自由に休んでください。25号地に行けば、冷た〜い麦茶が迎えてくれます 笑。
先にみなさんが綴っているように、里山にはたくさんの動植物が住んでいます。もちろん、いい意味で、ですよ 笑。
今朝、少しですが、蝉の声を聴きました。蝉たちの音楽会も夏の風物詩。音を楽しむ気持ちで、暑さを乗りきりましょう。
蝶々も鳥たちも、里山の杜の同居人です 笑。
既に見たことのないような多彩な羽根をもつ蝶々を見ました。耳を澄ませば、鳥たちのさえずり。童心にかえって、小さな生き物を愛でにきてください。
オマケの写真は、参加工務店による懇親バーベキューの際の一コマ。U字溝に、溝蓋を利用した即席焼台。大工さんってやっぱり器用。大概みんな料理も得意なんですよ〜
15号地、大塚工務店です。
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